ハカセKの書斎

ある技術者の独り言

【読書メモ】ファシリテーション超技術

■はじめに

 「プロファシリテーター」の肩書に惹かれて本書を手に取りました。コロナ禍で対面の会議が減り、オンライン会議が一般的になったという方も多いと思います。本書を参考に会議のやり方を今一度見直してみても良いかもしれません。
 

■本の内容

書名:ゼロから学べる! ファシリテーション超技術
概要:2020年10月発売
 プロファシリテーターを名乗る著者が実体験をもとにファシリテーションのスキルを分かりやすくまとめた本。主に問題解決型の会議で使えるスキルを紹介。オンライン会議のポイントについても詳しく記されている。
 
著者情報:
園部浩司(そのべ こうじ)
 著者の園部氏は、元々民間企業出身で2016年に独立。人材育成や組織改革、風土改革のコンサルティングを行っている。ファシリテーターの育成にも尽力。本書出版時点で6600人以上を指導されたとのこと。
 
出版社:かんき出版
 

■感想

 
 自分の経験に照らして重要と思ったポイントを以下に纏めました。
 
  1. アジェンダで会議の成否が決まる30分以上の会議にはアジェンダ作成が必須。アジェンダ作成における注意点は次の二点。①必ず会議の具体的な目的を記載する、②脚本を書くように時間配分やゴールへの導き方など思考を巡らせながら作成する。
  2. 問題解決はステップバイステップで:問題解決系の会議は次の順序で進める。①現状とあるべき姿のギャップを明確化、②問題の原因の特定、③問題の解決策の立案。この時、各ステップが混ざらないようステップバイステップで行う。ホワイトボードなどで議論を可視化することで、空中戦を避けられる。オンライン会議ではエクセルやパワーポイントをホワイトボード代わりに使うと良い。
  3. 問いの設計がキモ:「問いの設計」が意見を引き出すキモ。会議の結論に関しては事前に落とし所を考えておくべき。ストーリーが描けるということは「良質な問い」が建てられているという証左。
  4. メンバーを尊重する:異なる意見でも否定せず、プラスの側面を見つける。メンバーの意見を尊重することで、各人が自分ごととして考えるようになる。
  5. 会議を荒らされないために:会議中に怒り出す人に対しては、こちらは感情的にならず、相手の発言を受け入れる。そして会議後には必ずフォローを入れる。事前の準備でこのような自体は避けられる事が多いので会議設計を念入りに行う。
 
 オンライン会議で難しいのがブレインストーミングなどのアイディア出しです。本書ではエクセルなどを使ったやりが方が紹介されていましたが、私は最近、Scappleというソフトを使っています。これを使うとキーワードの入力やグルーピングが非常にスムーズに進むので、オンラインでのアイディア出しが楽しくなりました。
 
ゼロから学べる! ファシリテーション超技術